【あの女】真梨幸子
面白かった!
久々にこういうミステリ物(っていうんですかね)を読みました。
最後の伏線回収が怒涛でした🤣
伏線…(っていうんですかね←)
伏線というより、新たな女が続々出てきて、「あ、あれがあなただったの?!」という、笑
そもそも、最初から『誰視点なのか』が曖昧なところが多い。
ちなみに、主人公1人の視点ではないです。
小さい章が変わるたびに、視点が変わっていく。
明らかに“誰“と書いてある時と、そうでない時と。
不動産屋さんだとか、時系列やらが明らかに違う時は、フォントが変わったりしているけども。
多分〇〇視点かな?で読み進めて、最後の方で新しい人が出てきて、あぁこの人ではなくあなただったのですか!という感じ。笑
それゆえ、途中は想像力が掻き立てられました。
最後は犯人も暴かれたけど、どちらかというと犯人探しという印象は薄く。
各々が、各々の人生の欲を、どう感じているか。
その主観の流れの中に、常に4012号室があって、作家がいて、事件があって。
4012号室が出てくると、うわまたか!と思う(笑)
なんだろう、なんでこんなに怖い気持ちになるし、犯人が気になる感じでもないのに、めくる手が止まらないのは。
これがおそらく、三芳珠美が持っていて、根岸桜子が出せなかった「闇」なんだ。
西岡健司がダメ出しをしていた。
…色んな女が出てきたが、この西岡健司が1番闇深く、欲深い人間だったのかもしれない。
うーん。
全部真相を知った上で、もう一度読んでみると、更に西岡の怖さが分かるかも。。
だってそもそも、義理の母を愛人に会わせるなんて気持ちが悪い。
え、待って、もしかして結婚したのも、義理の母が小説のネタになると信じていたから…?
健司視点の章は無かったはず…
そして、本筋の事件、ではない事件。
あの犯人ももしかして…?
え…
怖😂
描かれていない、想像の部分でも楽しませてくれた一冊でした!