【色彩検定1級1次】色彩心理〜心理評価法の中の、心理学的尺度構成法について!〜
■心理学的尺度構成法の基本■
Q.そもそもそれなんですか
A.心理学的尺度構成法はね。デザインや色から受ける印象やイメージといった、主観的な反応を測定するための方法なんだ。
Q.へー。じゃあ心理的に自分がどう感じたかって事なんだ。
A.そうそう。心理的な反応を測るのに有効なものさし📏を準備して、心理評価を定量化して測定するんだ🧑🏫!
・定量化➡︎色のイメージや斬新さなど、すぐに数字に置き換えられない印象や感じ方の度合いを、数値化して表示する事。
・心理尺度➡︎印象や見え方など心理的な反応を測る物差しのこと。
・尺度構成➡︎上の心理尺度を作成するのに、事前に確認しておくプロセスのこと。どのような心理評価を、どんな物差しで測るか。尺度の妥当性、信頼性があるのかどうか。
心理尺度にはいくつか種類がある💞
1️⃣名義尺度➡︎カテゴリーごとにとりあえずつけた数値。
1赤、2黄、3青、とか。
1男、2女、とか。
その数字自体に意味はないので、入れ替えても問題ない。
2️⃣順序尺度➡︎他と比べた時の数値の大小や、順序のみが意味を持つ尺度。
好ましさ順1位、2位、3位、とか。
それぞれの差が等間隔とは限らない。あくまで順序のみがわかる。
3️⃣間隔尺度➡︎順序だけでなく、数値間の差(間隔)が意味を持つ尺度。
(5)とてもよい、(4)どちらかというとよい、(3)どちらともいえない、(2)どちらかというと悪い、(1)頭悪い
みたいな。
段階的な程度表現と、それに対する数値をつけると、数値ごとが等間隔とみなされる。
また、マンセルバリューも等間隔なので間隔尺度といえる🙆
間隔尺度は加算や減算を行えて、平均値も求められる!
4️⃣比率尺度➡︎数値の間隔が等しいだけでなく、0という基準となる点がある尺度。
等間隔性に加えて等比性もある。
トータルが100%として現した数値のように、全体の比率としてその数値を捉えられる🙆
NCSの色表示もこれ!白み10%、20%のように。これは等間隔で白み増えてるから。
■心理学的尺度構成法■
いくつもの調査方法がある!
・選択法
・一体比較法
・順位法
・評定尺度法
・マグニチュード推定法
・SD法
有効な調査結果を得るために、明らかにしたい問題に応じて、適切な調査方法や分析手法を選んで、調査するのが重要🤔!
この中から、2つ、学習してゆきましょっ!
一対比較法➡︎評価すべき対象の中から2つずつを組み合わせて、特定の判断内容に基づいて優劣を判断させていく方法🥂
・簡単だし、微細な評価の差異も明らかにできる。
・提示する2つの左右だったり順番で影響が及ばないように、協力者ごとに位置や順番をランダム化するのも🙆
・評価数が多いと、比較回数が多くなり、協力者の疲労による信頼性の低下がおきる😩
⇨必要とされる診断回数が、計算式で求められる☺️【診断回数=n×(n-1)÷2】※n…評価対象の総数
例)対象数5なら、5×(5-1)÷2=10回
例)対象数10なら10×(10-1)÷2=45回→疲れちゃうのでうまく絞り込めたらいいよね!
⚫︎サーストンの一対比較法➡︎優劣のみを判断させるタイプ🏞
(サー!ストン(福原愛ちゃんがバンジーで落ちたイメージがすぐ湧いて山のマーク←))
・好きなのどっち?!って感じね。
・優劣のみで、全部の種類とバトルさせる。4種類なら、A/B、C/D。A/C、B/D。B/C、A/D。
・協力者全員分の票を集計して数値化。
・これを間隔尺度に並べると、評価位置の確認ができる👌
⚫︎シェッフェの一対比較法➡︎どちらがどの程度優れているかを解答させる方法🃏
(シャッフルが思い浮かんでトランプ笑)
・例えば5段階で【1非常にそう思う、2ややそう思う、3どちらともいえない、4ややそう思う、5非常にそう思う】みたいなやつ。
・対象間の差異を細かく測定できる。
・対象の数が多いと、協力者の負担が大きい😮💨
📊SD法➡︎イメージや印象を、多角的、総合的に把握するためによく使われる調査方法。
調査して得られた評価を因子分析して、総合的に定量化して明らかにすることができる🙆
◆調査方法→反対の意味を持つ言葉を両極におき、その間に「とても」「かなり」「やや」「どちらとも言えない」など印象を表す評定尺度(5〜7段階)。この組み合わせを10〜20用意して選んでもらって解答させる( ´ ▽ ` )ノ
◆イメージプロフィール→調査で得られたデータから、それぞれの評定尺度の回答の平均を算出、図式化したもの。
クラシックとレトロは似てる気がするけど、このイメージプロフィールを重ねると、クラシックの方が高級感があったり、レトロはやわらかくあたたかいイメージとわかる🧶
◆因子分析→多数の評定尺度のデータを、少数の因子に要約する事!
例えば、「かたいーやわらかい」で「かたい」とされたものは、「強いー弱い」の「強い」になりがち〜💋👆とか。
潜在的な判断基準があり、同じのを選ぶ現象がおきる。この判断基準を因子といい、その統計が因子分析。
計算するのが結構複雑だから、統計解析ソフト💻で行う。
試しにやった例が出ていて。
20の感性ワードで調査。この例では大きく4つの因子に分けられる!
評定尺度の数値によって分けてる。
どれだけその因子に関係が深いかを表す数値を出して、それによって分けてるんだけどね。(ちなみにそれを因子負荷量っていう。)
(因子負荷量は、1〜-1の間。1関わりが強い。0全く関わり合いがない。-1むしろ逆。)
こうやってどんな基準なのかを解釈し、因子名をつけるのね📛
この例の4つは、鮮明感、柔らかさ、すっきり感、高級感と名付けてる。
◆イメージマップ(≠イメージプロフィール)
因子分析を行うと、因子負荷量とともに因子得点もゲット!🎊
その因子得点を座標値にして位置付けたものが、「イメージマップ」。
なんかたとえば
↑ ・ ・
やわらかさ ・
↓ ・ ・
← 鮮明さ →
こういうのあるよね。
それです←
近い場所にある点同士は似てるイメージと。
パターンが似てる物に使われている感性ワードは、多くの人からイメージが似てるワードとしてとらえられる🙆
なのでそれらでグルーピングして、それぞれの代表感性ワードを選択したりしていくと、より基本的な感性ワードが選定できるっ☺️
◆SD法を行う上で注意するべき事
・十分な尺度を用意する必要あり。
・微細な評価の違いを明らかにするのには向いてない。
■色のイメージ■
3つの因子が抽出されやすいよ❣️
単色だけじゃなくて対象もさまざま。言語圏や文化圏も、超えちゃうよ❣️
☺️評価性(Evaluation)➡︎快・不快。
好きな嫌いな。美しい汚い。
価値因子とも呼ばれる。
嗜好色との関連強い。
😜活動性(Activity)➡︎そのまんま。笑
あたたかいつめたい。派手地味。動的静的。
迫力や躍動感。
暖色系や高彩度色が活動性が高くなりがち。
😤力量性(Potency)➡︎質量や性質。
強い弱い。かたいやわらかい。重い軽い。
色相はあまり関連がない。
暗い色は高くなりがち。明るい色の中だと高彩度色が高くなる。