【色彩検定1級1次】ファッション〜素材の知識〜
布地のことをテキスタイルという。
カラーコーディネーター🙋♀️←またでたっ(?
は、衣服の素材となる原料、テキスタイルの物性や特徴、発色特性などの詳しい知識が必要!
■繊維■
❶天然繊維…自然なものなので糸が均一でなく、独特のテクスチャーとナチュラルな風合いをもってるのが特徴!
➡︎植物系の、綿(コットン)、麻(ラミー・リネン)
➡︎動物系の、羊毛(ウール)や獣毛、絹(シルク)など。
❷化学繊維…原料は天然のものもあるけど、手を加えている繊維!
➡︎再生繊維。天然のパルプや竹、綿を溶かして、再生させた繊維!レーヨンとかキュプラは、パルプやリンター(綿の実についている短い繊維)が原材料。
➡︎半合成繊維。パルプなど天然資源に化学品を加えて作った繊維!アセテートとかね。同じくパルプが原材料で、そこに化学品を反応させてる。
➡︎合成繊維。石油などを原材料として、化学的処理を行って作った繊維!ナイロン、ポリエステル、アクリル!ナイロンは合成繊維として最初に開発された糸。合成繊維は生産コストが安い。
■織物と編物■
テキスタイルは織物と編物の2種類!
🧵織物
・経糸と横糸で織られる。
・全ての織物は3種類のうちのどれか!
平織(ひらおり)オックスフォード!
→なんか普通に一本ずつ織ってあるあれ。
綾織(あやおり)デニム!
→2本ずつ毎に織ってあるやつ。
朱子織(しゅすおり)サテン!
→4本ずつ織ってある。
🧶編物
・1本の糸で編む。
・いわゆるニットやジャージ。
・糸をループ状に繋げて作ったテキスタイル。
・こちらは大きく分けると2種類!
よこ編
→なんかいわゆる目の詰まったつるりとしたニット。遺伝子🧬みたいな織。笑
たて編
→なんかいわゆる凹凸感のある織。これはなんか❤️マークみたいな織。笑笑
【色彩検定1級1次】ファッション〜ファッションビジネスにおけるカラーコーディネーターの役割〜
👱♀️カラーコーディネーターのお仕事!
実際のところだと、他のお仕事と兼任してる事が多い🧐デザイナーとかマーチャンダイザーとかファッションディレクターとかね!
何をするかというと。
➡︎カラー情報の収集、分析、色彩計画の提案!
・デザイナーが提案したデザインを、さらに活かすようなカラーコーデネートを提案するのが大事👯♀️
・店頭におけるVMD企画も担う事になるから、デザイナーやマーチャンダイザーとしての経験。糸や染色、テキスタイルに関する知識。色彩に関する基礎知識。が、要求される!
・これが基礎で、それらを応用できる優れた感性を備えていることが条件!!(感性!難しい!笑)
◉シーズン前⇨情報収集、分析、報告。シーズンテーマカラーもこの時期に提案!
◉シーズンイン⇨売れ筋カラーの分析。消費者に向かってカラー提案!
◉シーズン後⇨データの整理、売れ筋の分析、厄年の企画の参考にする!
一つ一つ、掘り下げていきましょう!
■カラー情報の収集・調査■
情報源いろいろ🧸
カラートレンド❶インターカラー
・1番早く発表されるカラー情報!
・実シーズンの約2年前
・日本含む10数カ国が集まって決める。
・年二回ある(春夏向けと秋冬向け)
カラートレンド❷海外のファッション情報会社
・実シーズンの1年半前
・世界のファッション情報会社が、一斉にカラー情報を発表。
・テーマ別にカラーパレットが作られてる!
カラートレンド❸日本流行色協会(JAFCA)
・これも実シーズンの1年半前。
・インターカラーの情報を受け、日本向けのテーマに沿ったカラーパレットを発表!
・日本流行色協会は、日本で唯一、インターカラーに参加できる機関👍
テキスタイル情報(素材の展示会)
・パリのパルミエール・ヴィジョンが有名。実シーズンの1年半前に開催されてる。
・他にはコットン・インコーポレイテッドも情報を発信していたり。
・さらにその後、国内のジャパンクリエーション(JC)などの展示会を見て、実シーズンの素材やカラー構成を予測する🧐
コレクション情報
・オートクチュールコレクション
→パリとローマ
→1月(同年の春夏向け)と7月(同年の秋冬向け)
・プレタポルテコレクション
→ニューヨーク、ロンドン、ミラノ、パリ
→2〜3月(同年の秋冬向け)と、9月〜10月(翌年の春夏向け)
も捨てたもんじゃない!第四コレクションに続く第二グループと言われてる✌️
ストリートファッション情報
コレクションから発信されるハイファッションの対象軸が、東京のストリートファッション🍟
消費者のライフスタイルに根づいたトレンド情報!コレクションに影響を与えるものもあり、ストリートファッションの分析は欠かせませんっ🤓
アパレルの展示会情報
・実シーズンの6〜3ヶ月前。
・サンプルを中心に、素材やカラーの提案💡
ファッション雑誌やネットの情報
・雑誌→時代をリードする役目。
・インフルエンサー→売上への影響大!
※ネットは根拠がない場合もあるので注意。
自社と他社の実績調査
・売れ筋の分析は、企業が最も重視することの一つ!
・次期シーズンの企画へと繋げていける🤝
■カラー情報の整理と分析■
上のやり方で情報を集めたら!次は分析ね😎
☆定性的な分析方法➡︎対象の「質」的な側面に注目する!
インターカラーやJAFCAが出すカラー情報は、コンセプトやストーリーになっている!これを分析し、全体像を把握🏋️♀️
ロマンチックとかモダンとか、テイスト別に整理しておくのも🙆
☆定量的な分析方法➡︎対象の「量」的な側面に注目!
色を整理、分類して、その「量」で判断する!
調査用のカラーコードを使って、実績色や提案色をはめこむ。→出現色の傾向と頻度の特徴を分析することで、次期シーズンのトレンドも予測できちゃう!
この分析を続けていくと、次期シーズン以降の予測もできるように🤗
■シーズンテーマカラーの決定■
分析が終わったら、いよいよカラーを決めにかかるっ!
◉テキスタイルコンバーター(生地問屋)やリテール(小売業)との調査
通常はテキスタイルコンバーターの持ってる素材から、イメージに合う素材やカラーを選ぶ。
なければ特注!
リテールとの共同企画なら一緒に選ぶ。
特にVMDの提案があれば、それに沿って選ぶ!
◉ディレクションレポートの作成
ここでよーーーうやく、自社商品のテーマカラーの策定に着手!
カラーコーディネーター🙋♀️は、他のスタッフやバイヤーと協議して、ディレクションレポートを作る!!
マーチャンダイザーやコーディネーターはトレンド情報が欲しいので、次期シーズンのスタイリングやテキスタイル、カラーなどを統合したレポート📄✨
このレポートで次期シーズンのブランドの大筋が決まるから、すごく重要!
◉シーズンカラーとイメージマップの作成
ディレクションレポートの方向に従って、次期シーズン、マンスリー、ウィークリー、特別企画など、コンセプトやテーマを決定!
カラーコーディネーター🙋♀️はこの決定に従って、「カラーイメージマップ」を作成!
「カラーイメージマップ」とは?
→様々なカテゴリーから選択されるp(^_^)q
→自然や風景からのイメージ、時代様式や伝統からのイメージ、美術や文化のイメージ、風俗や衣服からのイメージ、生活スタイルや生活シーンからのイメージ、スポーツやレジャーなどのイメージ、など!
→カラーコーディネーター🙋♀️は、これらから連想されるカラーを選定し、同時にテキスタイルやスタイリングの画像を雑誌などから切り抜き、イメージマップを作る!
→大体テーマを4つ程度決め、それぞれのテーマにつき5〜6色程度のカラーを選ぶ!
◉プレゼンテーション
コンセプトが承認されれば!売り込みだっ!
デザイナーやカラーコーディネーター🙋♀️から、テキスタイルコンバーターやリテールへ、プレゼンかけますっ!
特にリテールへのプレゼンは、売上に直結するので重要です!
■VMD■
MD(マーチャンダイジング)
→商品企画や、品揃え計画。
VMD(ビジュアルマーチャンダイジング)
→その計画を、視覚的に演出すること!
店舗でやる。
消費者に商品を印象付けて、購買に結びつけるためのVMDをする!
この後さらに詳しく学びますっ!
【色彩検定1級1次】ファッション〜ファッションカラーの変遷〜
《戦後1945年〜1950年代》カーキと、アメリカを模倣した原色調🪖
・軍服を直したカーキが目立つ頃。
・アメリカンルック(原色調。赤や緑)
・ボールドルック(肩幅が広く、力強いファッション。灰色や茶色)
《1950年代》映画や海外モードへの憧れ!シネカラーやパステルカラー👗
・海外のカラー映画がファッションのお手本✨徹子さんのイメージ(勝手に)シネモード、シネカラーと呼ばれ流行!
・「初恋」からはモーニングスターブルー(青緑みの明るいブルー)
・ディオールのニュールック。
⇨フィット&フレアーのロングスカートが長い流行に!
⇨女性らしい華やかなスタイルにふさわしい《パステルピンク》や、《レモンやライムを思わせるVCカラー(ビタミンカラー)》も流行。
(ナイロンやポリエステルなど新素材の普及も大きく影響!)
《1960年代》好景気!大胆な若者ファッションが登場!ビビッドカラーやサイケデリックカラー💃
・百貨店のカラーキャンペーン。シャーベットトーンが流行。
・オートクチュール(注文服)から、プレタポルテ(既製服)へ変化。ファッションの大衆化が進んだ!
・マリークワントとアンドレクレージュの影響で、ミニスカート人気。
・サイケデリックカラーも流行る。原色調で大胆なファッション!
《1970年代》環境問題意識!ナチュラルカラー、アースカラー🌏
・世界的に環境破壊が問題に!自然素材、色が人気。コットン素材や、ブラウン、ベージュ、カーキなどのナチュラルカラー、アースカラー。
・素朴な民族調のフォークロア。
・ルールにとらわれない!自由だあー!ということでブルーデニムにTシャツスタイルも広まった。
《1980年代》リッチ、都会志向のブランドスタイル!黒とビビッドカラー👠
・バブルの時代!70年代とは対照的な都会的なスタイルや、個性的なファッション。
・お嬢様風のニュートラ(ニュートラッド)上品なトリコロールカラー🇫🇷。
・横浜の女子大学生風のハマトラ(横浜トラッド)パステルカラー。
・ボディコン(ボディコンシャス)原色調のピンクやグリーン。
・DCブランドと呼ばれた、個性豊かな国内ブランドがたくさん登場!中でもコムデギャルソンとワイズがパリコレで発表した、黒をメインとしたファッションが話題に!全身黒のカラス族が大流行🦅黒を、地味なイメージから都会的なイメージへと一変させた!
・白も含めたモノトーンは80年代を象徴する色に😊
《1990年代》組み合わせカジュアルが主流に!コンサバカラーからカラフルカラーへ🛍
・バブルがはじけて景気低迷💸
・渋カジ(渋谷カジュアル)をきっかけに、ファッションは自分で組み合わせて楽しむものになる!
・紺ブレ(バナナマンの日村さん😂)を中心にコーディネートするキレカジ(キレイ系カジュアル)や、フレンチカジュアルが登場!
・60.70年代のリバイバルで、アシッドカラー(酸味のある果物を思わせる色)のオレンジや黄緑が復活。
・コギャルファッションも出てきて、カラフルな色使いが話題に☺️
《2000年代》自分らしさにこだわり、スタイルが多様化!多色展開と、癒しの白、ピンク🌸
・景気低迷続き、ファッションもお金をかけない傾向💦⇨50色展開のフリースとか、色で自分らしさを表現するように!
・好きなものにこだわりを強く持つ若者増。ゴスロリ(ゴシック&ロリータ)、原宿カワイイスタイルも拡大!
・社会不安が増した年で、「癒し」がキーワード🐶性別問わず、白やピンクが支持を得た🐣
⇨モテ系エビちゃんファッションや、ピンク男子。
・ハリウッド女優などに憧れたセレブファッションも注目された。古着などを取り入れた、カジュアルなスタイル!
・大きな影響があったのは、ファストファッションの登場。派手な色にも気軽に挑戦できるように!使い捨て志向が強まったとも言える。。
《2010年代》リラックス感のあるベーシックなスタイル!ベーシックカラーとカラフルカラー🍃
・大不況、東日本震災。。絆や、無理や無駄のないシンプルな生活を求めるように🩴
・安くて着回しの良い服が人気。
・デニムシャツのような、リラックス感のあるベーシックスタイル。ドレスにスニーカー合わせたり。
・ネービーと白の人気が復活!
・ノームコアスタイル(究極の普通)が現れ、ベージュ、ネービー、グレイがヒット。
・その一方で、不安な社会の中で色に楽しさを求める気持ちも強く、彩度の高いカラーパンツ、スカートなどもトレンドに!
【色彩検定1級1次】色彩とビジネス〜CMF〜
概念から実体へ!!
製品にするのに、物の表面(サーフェイス)を構成する、
色(color)
素材(material)
仕上げ(finish)
の3要素を考慮することを、CMFという😊
・色や艶、テクスチャーによって満足感をもってもらう仕立て!
・コスパも大事👛
・色彩だけでなく、1つの製品をまとめるプロセスの一つ!
・制作のプロセスの初めから、その製品の意図の理解が必要🧐プロセスが進むにつれ、カラーコーディネーションを進めてく!
■商品企画におけるCMF■
・消費者の感性的志向を、把握しておく!
⇨高性能な新作も、CMFによって消費者の受け取る印象が変わる!製品の魅力アップにも繋がる!
・CMFは、感性的な品質なのだ!
⇨「実用品なのに素材がおしゃれ」「使えれば十分」などの評価をするのに、表面のデザインから受け取る物が多い!
・CMFデザインのキーワードがほしい!
⇨マトリクスという表に、直感的に自由に書いてもらって、参考にする!✒️
※マトリクス…縦軸が評価の基準、横軸が色彩感だとか素材感だとか。
■CMFでのカラーバリエーションの検討■
その1つの色だけじゃなく、ラインナップとしてのCMFを考える必要がある🤔
方法❶核となるCMFデザインを計画して、それをベースに展開!
⇨バリエーションに一体感がうまれ、消費者にもわかりやすい🙆
例)ぶれない軸としての「黒」の、キヤノンの一眼レフ📷
方法❷個々の素材の特徴に合わせる!
⇨素材の特徴は固有のもので、色を変えたくらいじゃイメージは簡単に変えられない。ので重要!
例)車のシートがいろんな素材で選べる、日産の車🚗
方法❸商品の魅力を作り出す技術を打ち出す!製品の美しさを実現した技術をストーリー化して、その良さを訴求(*'▽'*)
⇨たとえば伝統に裏打ちされた技術。革新的な技術。
⇨同じ色でも、着色へのこだわりや技術を訴求するのも、商品価値が高まる🙆
例)歴史やデザイナーのこだわりをストーリー化して魅力を打ち出した、リコーのカメラ📸(❶と同じ黒のカメラだけど、素材感などであたたかみを感じる気がする😊)
■制作におけるCMF(コトからモノの制作)■
◉意図した魅力を正しく再現する!
⇨素材に落とし込まれた色材は、[色や艶、テクスチャーなどの要素]×[素材のもつ硬さ感や温度感などの性質]を組み合わせて1つにまとめられて、消費者にお届けされる👪
⇨なので落とし込みの時に、意図した通りに魅力を作る事が大事!
◉色彩の品質を保つ客観性!
課題がふたつある〜(ちいかわ?笑
・課題⑴光環境がバラバラで、開発側と生産側のコミュニケーションがスムーズにいかないよう。。
⇨まず客観的に評価できる環境を整える!
⇨光環境が統一されると🙆
⇨工業製品:標準光源D65に近似した常用光源D65。
⇨印刷業界:常用光源D50。
⇨自然光を用いるのも👌
・課題⑵色票だといいのに、素材になるとなんか違っちゃう。。
⇨色艶絞マスターを使う!
⇨いろんな色票と色材で再現されたもの。なるほどこの色をこの素材にのせると、こういう色になるのね!が一目でわかる。
⇨色艶絞マスターから色ずれを考え、協議していく😁
◉コンセンサスの獲得!
簡単に言うと、「いいね、これでいこうよ。と言ってもらおう!」って感じ?笑
色彩を語るのに一般的には曖昧なものも多い。。
コミュニケーションを取り合って齟齬がないようにするのもそうだし、
感覚的なところも大きいから、依頼通りに作っても同意してもらえなかったり(T . T)
ビジネスにおいてはコミュニケーションも超大事!🙆
【色彩検定1級1次】色彩とビジネス〜カラーマーケティング〜
■カラーマーケティングの基本視点■
➡︎人・モノ・時代。
これが3大要素🫶
🧑🎤人と色彩
好きな色は人によって違う。
嗜好色は、性別や年齢によっても、好まれる傾向が違う❣️
なぜかしらと考えた時に。3層構造モデルがある。
[核]普遍的な嗜好!
人ならみんな待ってる快–不快とか。
[そのひと回り外側]個人的嗜好!
年齢、性別、パーソナリティ、生活史による。
[1番外側]社会的嗜好!
トレンド、慣習、歴史的、気候や風土。
💈モノと色彩
何でもかんでも「嗜好色だから売れる」というわけではない。
ジャケットなどはいわゆる嫌悪色と言われる茶色系が多く選ばれたりする🧥
🕰時代と色彩
その時代によって色彩の嗜好は変わってく。
なので、長期的な視点を持つのが大事!
短期間の傾向で決めると、人気色を廃盤にしたりとか、惜しい選択をしてしまう事にも!!
例で載ってるのが自動車の色。途中まで人気がなかった白が、1980年代半ばには圧倒的な人気に。そのあとシルバーと黒が人気になり、さらにその後また白と黒の比率が高まったり🚐
■カラーリサーチ■
ここでは商品開発におけるカラープランニングを学ぶ!!
色を変えるデザイン戦略は、造形を変えるより短期で安価にできる☺️
しっかりリサーチして的を射たプランニングは、とても投資効果が高い戦略!
リサーチには、大きく分けて3段階がある。
[土台]社会背景
[ヒント]価値観
[予測]トレンド
一つずつ学んでゆきましょ!
🌃社会背景におけるカラーリサーチ[土台]
「国・地理・気候・宗教・民族性」
「衣・食・住の嗜好性」
これが基本になる情報!
海外進出するには、「その国らしさ」を色の観点でリサーチするのが大切になる😎
日本なら鮮やかな色は派手と思われる、和菓子や日本料理は目で楽しむ文化、太陽を赤で描く、とか。
🔮価値観におけるカラーリサーチ[ヒント]
「ライフスタイル傾向」
「マーケット情報」
などから、生活者の色彩嗜好を調査する段階!
半ば記号化されてるような、〇〇だから〇〇色(男児だから青、炊飯器だから白が、など)あるよね。これがまず基礎。
こういう定番色に、差別化として新色追加する?とか、嗜好色の変化をふまえてトレンド取り入れる?とか、その国の価値観の移り変わりから生まれる嗜好をリサーチしていく段階!
この段階でのリサーチの注意点としては、時代によって変わっていく価値観の変化を読み解く事🔍
業界イベントも要チェック!
モーターショー、インテリア関連見本市、ファッションコレクション、エレクトロニクス関連ショー、などなど。
あとは実際市場に出してみてどうか。売れ行き見たり、市場の評価から読み解いていく。
👯♀️トレンドにおけるカラーリサーチ[予測]
トレンド⇨将来的な流行を引き寄せる力を持つ先行情報のこと!
近未来の予測のために使う。
時代の流れを読み解く事ができる一流クリエイターやアーティストたちの表現や、新しい技術の表現が情報源🧚♀️
フォーキャスト情報誌なる、プロフェッショナル用メディアもある✨
こういうのの活用も👌
■カラーリサーチの手法■
さていよいよやり方です!
リサーチの手法は大きく分けて2つ。
1️⃣定量調査
・得られるデータは「数値」
・インターネット調査が多い。ディスプレイでは情報が伝わらないものは、CLT調査(会場調査)。
2️⃣定性調査
・得られるデータは「非数値データ」
・インタビュー調査が多い。
➡︎アプローチの違いを意識して、予算の範囲で、目的に適った調査をする!
ちなみにCLT調査は「定量」
なのだけど、せっかく会場に来るから、一緒にインタビューしちゃって「定性」データも得ちゃうことも。
🪸カラーリサーチ用カラーコード
色は、人によって違うカラーに分類されたりすると、正確な統計にならない、、
Aさんはピンクと思い、Bさんはパープルと思ったりとか。。
そういう齟齬を埋めるために、カラーコードがある!
いろんな種類があるけれど、マンセル値をもとに色の分類ができる💪
【調査用カラーコード】
➡︎(一財)日本色彩研究所が開発。
➡︎PCCSの色相、トーン区分に対応。
➡︎マンセル値から調査用カラーコードへの変換は、カラーアトラスor PCCS Color Calcという集計ソフトを使う💻
[どんな時?]対象物の色彩傾向を体系的に把握したい時。調査や設計の際に色を系統的に検討したい時。
[特徴は?]色をどの程度の細かさでとらえたいかで、系統的な区分の細かさを自由に選べるところが大きな特徴!JIS系統色名とは異なり、ピンクやブラウンなど基本的な色名区分がある。
【JBCC (JAFCA BASIC COLOR CODE)】
➡︎(一社)日本流行色協会(JAFCA)の系統色名に基づいてる。
➡︎小分類267色/中分類120色/大分類40色
(大分類は「JCC40」という簡易的な調査用カラーコードがある!)
➡︎JAFCAはファッションや家電、インテリアなどマーケットの売れ筋カラーを調べてる🕵️♀️その時に使うのが、このJCC40!安いから!
📊カラーリサーチの分析ツール
【イメージスケール】
・(株)日本カラーデザイン研究所(NCD)が作った。
・3軸ある。
WARM-COOL(おおよそ暖色-寒色軸)
SOFT-HARD(おおよそ明色-暗色軸)
CLEAR-GRAYISH(おおよそ清色-濁色軸)
↑SD法で130色の調査をして、因子分析をして導かれた😌
・多くの場合は、WARM-COOL、SOFT-HARDの2軸。この2軸を用いた主な体系は3つ(3つ多くないですか←)
カラーイメージスケール(なんか竜巻みたいなやつ)
配色イメージスケール(イメージごとの配色例3つ×沢山)
言語イメージスケール(配色イメージスケールとほとんど一緒の区分。それを、より細かいワードで表現)
【DCAM(DIC Color Application Method)】
・DICカラーデザイン(株)が開発。
・特徴:色域選択法(GG法)という回答方法ができる!
⇨これができると、曖昧なイメージを曖昧なまま回答ができる🙆
⇨例えば「暖かい色は?」に対して、「オレンジ。」だけでなく、「鮮やかな赤からオレンジの辺り。」って回答ができる🙆
⇨定量的な集計もできる🙆
⇨調査用のカラーパレットからイメージヒートマップとして集計したものは、いろーんなビジュアルて可視化できる🙆
⇨あいまいなイメージを、統計により信頼のおけるデータにして活用できる🙆
⇨調査結果を分析する時に、色彩心理的観点から見る👀「信頼」の言葉の調査としてダークトーンが選ばれるのなら、心理的には硬さや重さに通じる印象がある😎
■カラー戦略■
いろんな戦略があって💗
以下を基軸にマッピングもできる!
「多様性⇔特定性」
「短期的⇔長期的」
もちろん、商品展開によって変わるけども、ひとまず一般論としてのメリットデメリットをば!
【多色バリエーション配色】
⇨24色展開のランドセルとかね🎒
⭕️他社との差別化
⭕️多様なユーザーに対応
⭕️棚を色の分だけ広く確保できる
✖️ロスが生じやすい
✖️1色1色のカラープランニングが軽視されがち
✖️全色並べられない。WEBのみなど限定的になることも💦
【アイデンティティカラー戦略】
⇨ブランドアイデンティティ(BI)とかを色で表現。ティファニーブルーとかね!💎
⭕️色でブランドが表現できる
⭕️視覚アピール力強まる⇨消費者への働きかけも◎
✖️継続展開なのでトレンドの反映が難。
✖️リニューアルで色を変えるとアイデンティティごと失う恐れ💦
【革新カラー戦略】
今までなかった!よなよなエールのパッケージとか🍻
⭕️ハマればマーケットリーダーになりやすい
⭕️停留市場のカンフル剤になる
⭕️投資費用が少なく、高い注目度を得やすい
✖️消費者に受け入れられないと色で売上が下がるかも💦
✖️消費者に馴染むまでプロモーション費がかさむかも
【パーソナライズカラー戦略】
既製品でも、個人的な価値観を反映させることができる!オーダーメイド感覚をアピールできる😎
ボディカラー、ドアカラー、容量が選べる冷蔵庫!とか。
⭕️こだわりのある消費者の満足度を高められる
⭕️同業他社との差別化⇨ブランド力UP
✖️受注から納品まで時間がかかる
✖️高価になる
【カラーコーディネート戦略】
ダイキンのエアコンとか。標準色3色、受注生産色3色の展開をしてる!
パーソナライズカラー戦略をパッケージ化、簡易化したもの。
⭕️こだわりのある消費者の満足度を高められる
⭕️パーソナライズカラー戦略よりも高度なコーディネートスキルがいらない。好みで選ぶレベルで楽しめる🙆
✖️受注から納品まで時間がかかる
✖️パーソナライズカラー戦略ほどではないが、生産管理や在庫管理、販売管理が複雑。販売計画の策定が重要に🤔
【テーマカラー戦略】
ブランドのテーマカラーで統一する!
おしゃれ家電とかよくあるよね。
⭕️全部同じ色にしたい!複数購入を促進できる。
⭕️世界観のファンが買う⇨ブランド力UP
✖️生産終了になったら。買い増しや買い替えの要望に応えられず、ブランド力が下がるかも😢
【カラーストーリー戦略】
色彩文化的な魅力✨色の開発秘話✨などのストーリーに焦点をあてた戦略。
かさねの色目のショルダーバッグとか👘👜
切手とかね!
⭕️差別化が難しい中で、価値観に訴えかけることができる
⭕️基盤が「ストーリーへの共感」であるため、価格競争に巻き込まれない
✖️ターゲットが狭いためハマらないと売れない
✖️ストーリーのプランニングやプロモーションにコストがかかる可能性も💦
【素材色戦略】
人工的ではない、素材そのもののカラーを売っていく戦略🌳
木製の食器。土屋鞄など。
⭕️経年での色変化が「味わい」となりプラス評価になる
✖️原材料費、加工費、生産効率…多方面から考えると高価💦
【色彩検定1級1次】色彩とビジネス〜コンシューマプロダクツのビジネスプロセスと色彩〜
色はデザインの3大要素の一つですが…
多くの場合で後回し😢
形や素材、最終段階で色。
そして製造段階はもちろん、流通やプロモーション、小売などで、色の求められるスキルは変わるよね🤓
ビジネスプロセス、一つずつ学んでいきましょ!
■企業アイデンティティ戦略における色彩■
CI(コーポレートアイデンティティ)←これが多い。企業によっては以下も。
BI(ブランドアイデンティティ)←ブランドイメージを明確に伝える。
PI(プロダクトアイデンティティ)←商品イメージをコントロールする。
ロゴマークは大事🍟
「色彩のみからなる商標」
2015年4月から、消費者庁が受付開始!
ロゴの形だけでなく、色だけの情報伝達🤹🏻♀️
オリジナリティがあり、ふさわしいカラーイメージを重視。
MONO消しゴムの、青白黒。←初認定!
セブンイレブンの、白地にオレンジ緑赤。←初認定!
三井住友の、緑・黄緑。←3番目!
三菱鉛筆の、ユニ色(エビ茶とワインレッドのMIX)。
ハイユニの、ユニ色・黒・金。
ファミマの、緑白青。
■商品企画における色彩■
🛼カラーバリエーションのプランニング
核はあくまで商品コンセプト。
どう訴求するかが企画のポイント!
カラフルなキャラクターなら多色展開🙆
特定の色がブランドアイデンティティならあまり多いのも🤷
たくさん作るのはコストかかるしね💸
🧥ベーシックカラーとトレンドカラー
定番か流行か。はもちろん、
量を期待する色と、旬・個性を表現する色という違いもある!
コンシューマプロダクツは、どのくらい売れるかという見込みで生産するのが通常🧵
トレンドカラーだから量を期待しない。というわけでもなく。
ベーシックだけどトレンド。という時もあるし。
そこの見極めが、売上にかかわる大きなポイント😎!
🙊顕在的欲求と潜在的欲求
カラバリを考える時に、想定購買者の欲求は何なのか?を考えるのが基本!
2種類の異なる欲求に応えるのだ!という思いで🍭
主に顕在的欲求と結びつくベーシックカラー。
主に潜在的欲求を刺激するトレンドカラー。
と考える!
例えば車なら、軽はベーシックもトレンドも。
セダンなどは色数が少なかったり。
シーズとニーズという考え方もある。
シーズ➡︎直訳すると「種」ビジネスにおいてはその企業ならではの技術やサービス🌱✨色でいうと、その企業ならではの技術力・工場設備だからこそ再現できる色🌈
ニーズ➡︎「必要なもの」の意味。足りない部分を埋めること。(ウォンツは似てるけど、ニーズを満たした上で、欲求を満たす事。)
色に求められる事。
ウォンツのように、付加的な価値と結びついたりする。他との差別化とかね。
例えば自宅のインテリアに馴染むように、消火器を青にしたり。
ただし、付加価値でなく本質価値と強く結びつくようなものは、注意が必要⚠️
消火器も自宅なら青でもいいけど、公共の場で青だと、みんな見つけられなくてパニックになる🤯
📚アイテムによるカラーバリエーションの考え方
《自動車や家電商品など》
・1アイテムで1個だけ買うもの。
⇨多様な思考の消費者欲求に応えるカラバリ!
《服や小物雑貨》
・1アイテムにつき複数買う可能性あり。
⇨消費者の好みに合った多彩なカラバリ!
👨👩👧👦個々の色のプランニング
プランニングをするときの視点は3つ!
【らしさ価値】
➡︎炊飯器は白!(商品カテゴリーらしさ。)
➡︎ティファニーブルー!(ブランドらしさ。)
【合理的・機能的価値】
➡︎汚れが目立ちづらいか。とかね。
物やシーンによるけれど。
白は、埃が多い屋外なら、汚れは目立たない。
服なら、食べこぼしは目立っちゃう。
などなど。あえて真っ白ではなくオフホワイトくらいにするのも、合理的・機能的価値があり、消費者に訴求しやすいポイントになる🙆
【感性的・美的価値】
色を付加価値、差別化要素として活用する場合に、最も重要視される視点!
らしさ価値や合理的・機能的価値の普遍性を重視した視点と違って、「特殊性」や「特別性」の視点になる🙆
なので、目新しいだけじゃ❎
想定購買者に魅力的に感じてもらわないと❣️
■商品デザインにおける色彩■
デザインにおいて。
色(color)という概念ではなく
CMF(color・material・finish)
という「実体」に切り替えてデザインする必要あり!
しかも素材はさまざま。
染料や顔料を使った、着色剤、染色や塗装、メッキ、印刷、布、木、金属、などなど、いろーんなものの組み合わせにより決められる。
技術開発により、色の再現領域は変わる。
デザイナー🧑🎤は、最新の色再現技術動向を知っておく事も大切!
■製造における色彩■
↑デザイナーがいくら学んでも、その会社で持ってる工場がその色再現が可能かどうかは分からない🤔
例えば印刷はCMYKだけど、それで再現できない鮮やかなオレンジやグリーンは、特色をプラスして表現するのが主流🤔
他にも技術の開発は進んでいるけど、それを全ての印刷会社が対応できるわけではないってところが、製造における色彩のむにゅむにゅなところ🤔
■流通における色彩■
企画、カラープランニング、生産を経て、ようやく流通、販売に!
多くのコンシューマプロダクツは、包装されて流通する🍫
ここで大事になるのが、パッケージのデザイン!守ることと、目立つ事!🤡
🫙保護と色彩
ビール瓶が良い例🙆
茶色で、紫外線による変質を防いでる🙆
より紫外線をカットするなら黒がベストだけど、コスト面や「らしさ」から茶色が主流🍻
🥫陳列と色彩
パッケージデザインの1番の活躍の場が陳列!
・商品の存在に気付いてもらう(気づかせる色)
・商品の関連情報を提供する(分かりやすい色)
・購入してもらう☺️(説得力・納得感がある色)
これが基本戦略。
単純に誘目性が高いのは黄、赤、オレンジだけど、ここは総合的かつ相対的に考えて決める⛄️
周りがみんな赤でも目立たない、とか。商品単体ではなくてメーカーの陳列棚として目立たせたりも。新鮮味のあるパッケージカラーデザインにチャレンジしたりとか!
そしていざ!手に取ってもらったら。
商品に関する情報を分かりやすく、魅力的に伝える事!!
カテゴリー、ブランド名、特徴などさまざま。
特に重要なのは文字🆕🆓🆗
可読性を意識するのと、色のユニバーサルデザインも考慮する👵
■プロモーションにおける色彩■
1990年代初め。
アメリカのノースウエスタン大学の教授らによって【IMC】の考え方が提唱!
(Integrated Marketing Communicationsの略。←総合型マーケティング・コミュニケーション😎)
企業発信の広告、店頭コミュニケーション、商品パッケージなどなど、あらゆるマーケティングを消費者目線で再構築して、効果を最大化する🌋!
それを視覚化するのに、色は避けて通れない!なので、
色をなんとなく用いる🙅
色の意味を意識して社内で共有するのが🙆
■小売における色彩■
ECによる購買活動が増加。小売業界も変化!
👚実店舗における色彩
実店舗の強み
・店舗のしつらえ
・店員のもてなし
・実物商品や店舗空間を通した五感への訴求力
・試着や試用という実際の経験
・本物の色が見れる(ネットで見る色はあくまで画像の色であり、実際の色じゃない。質感訴求も△)←照明の演色性にこだわったり、人口太陽灯を設置するのも、顧客からの信頼性あり👍
💻EC(ネット販売)における色彩
ネット販売の強み
・検索機能がある(マイナーな商品、カラーも売上につながり、ビジネスが拡大されていく!)
・通販限定デザインもある。(「店頭だと目立つパッケージで誘目性を高めているけど、それをうちに置いたらインテリアに馴染まない…問題」の解決!)
⇨ちなみに店頭販売品も、購入後に一皮剥く(?)事ができ、落ち着いたパッケージに変更できる商品もある🍼
【色彩検定1級1次】色彩とビジネス〜カラーコミュニケーションツールの役割〜
カラーコミュニケーションツール…色情報をやりとりするための道具!
こんな色だよ(口頭)←難しい
こんな色だよ(色見本)←あーこれね!!
色見本の役割は、大きく分けて二つある✌️
【色見本の役割1️⃣色指定ツールとして】
デザイナー「この色でお願いします」👋🟪←カラーチップ!
印刷会社にデータを渡すのに、CMYKで再現できない色を使ってたり…の時に有効!
最近はデジタルデータのみでやり取りする事も多いけど、ディスプレイの光色と印刷物の反射光は根本的に違う発色原理なので…カラーチップが適切🙆
同じインクでも紙の質によって発色も変わるので、そこまてや考えてカラーチップで色指定するのがデザイナーには求められる👩🏼💻
【色見本の役割2️⃣色づくりの参照ツールとして】
先ほどの…
[[デザイナー「この色でお願いします」👋🟪]]
このチップ…
その素材と同じなら問題ないけれど。
例えば作るものが麻素材とする。
そうなると、同じ測色値であっても、印象はかなり変わる。。(T . T)
ものづくりにおいては、特定素材による再現色を、自社の色票(カラーマスター)として蓄積していくのが大事!
■色見本の種類3つと、+α■
🖨印刷色用 色見本
➡︎「DICカラーガイド」(アプリもある)
➡︎「PANTONE MATCHING SYSTEM」
👗染色用 色見本
➡︎「PANTONE FASHION,HOME+INTERIORS」
紙、コットン、ポリエステルの色見本がある!
布と紙だと、色の印象が変わっちゃうから。
👷♂️塗装用 色見本
➡︎「塗料用標準色」(マンセル値と対応)
➡︎「オートペイントカラーズ」(自動車補修用塗料)
建築業界やインテリア業界で使われる色見本!
オートペイントカラーズは年一回の発行で🚙自動車の新色が知れたり、メタリックやパールの塗装の見本にも💍!
➡︎「ECA Effect Color Atlas」(メタリックやパールに特化)
➡︎こういう個々の色見本の他、マンセルブックオブカラーのように、等色相断面で、体系的に整理されてるものも。
💐そのほかの色見本
⇨プラスチック素材の色見本や、
⇨「デザイナーのための白の塗装見本」という個性的なものも。
➡︎個性的だけど、素材による色再現◎参考になるっ!
➡︎実際のビジネスではメーカーがサンプル集を持ってる事も多々。そこにふさわしい色がなければ、コストはかかるけども特注で対応するのも🙆