【色彩検定1級1次】色彩とビジネス〜カラーマーケティング〜
■カラーマーケティングの基本視点■
➡︎人・モノ・時代。
これが3大要素🫶
🧑🎤人と色彩
好きな色は人によって違う。
嗜好色は、性別や年齢によっても、好まれる傾向が違う❣️
なぜかしらと考えた時に。3層構造モデルがある。
[核]普遍的な嗜好!
人ならみんな待ってる快–不快とか。
[そのひと回り外側]個人的嗜好!
年齢、性別、パーソナリティ、生活史による。
[1番外側]社会的嗜好!
トレンド、慣習、歴史的、気候や風土。
💈モノと色彩
何でもかんでも「嗜好色だから売れる」というわけではない。
ジャケットなどはいわゆる嫌悪色と言われる茶色系が多く選ばれたりする🧥
🕰時代と色彩
その時代によって色彩の嗜好は変わってく。
なので、長期的な視点を持つのが大事!
短期間の傾向で決めると、人気色を廃盤にしたりとか、惜しい選択をしてしまう事にも!!
例で載ってるのが自動車の色。途中まで人気がなかった白が、1980年代半ばには圧倒的な人気に。そのあとシルバーと黒が人気になり、さらにその後また白と黒の比率が高まったり🚐
■カラーリサーチ■
ここでは商品開発におけるカラープランニングを学ぶ!!
色を変えるデザイン戦略は、造形を変えるより短期で安価にできる☺️
しっかりリサーチして的を射たプランニングは、とても投資効果が高い戦略!
リサーチには、大きく分けて3段階がある。
[土台]社会背景
[ヒント]価値観
[予測]トレンド
一つずつ学んでゆきましょ!
🌃社会背景におけるカラーリサーチ[土台]
「国・地理・気候・宗教・民族性」
「衣・食・住の嗜好性」
これが基本になる情報!
海外進出するには、「その国らしさ」を色の観点でリサーチするのが大切になる😎
日本なら鮮やかな色は派手と思われる、和菓子や日本料理は目で楽しむ文化、太陽を赤で描く、とか。
🔮価値観におけるカラーリサーチ[ヒント]
「ライフスタイル傾向」
「マーケット情報」
などから、生活者の色彩嗜好を調査する段階!
半ば記号化されてるような、〇〇だから〇〇色(男児だから青、炊飯器だから白が、など)あるよね。これがまず基礎。
こういう定番色に、差別化として新色追加する?とか、嗜好色の変化をふまえてトレンド取り入れる?とか、その国の価値観の移り変わりから生まれる嗜好をリサーチしていく段階!
この段階でのリサーチの注意点としては、時代によって変わっていく価値観の変化を読み解く事🔍
業界イベントも要チェック!
モーターショー、インテリア関連見本市、ファッションコレクション、エレクトロニクス関連ショー、などなど。
あとは実際市場に出してみてどうか。売れ行き見たり、市場の評価から読み解いていく。
👯♀️トレンドにおけるカラーリサーチ[予測]
トレンド⇨将来的な流行を引き寄せる力を持つ先行情報のこと!
近未来の予測のために使う。
時代の流れを読み解く事ができる一流クリエイターやアーティストたちの表現や、新しい技術の表現が情報源🧚♀️
フォーキャスト情報誌なる、プロフェッショナル用メディアもある✨
こういうのの活用も👌
■カラーリサーチの手法■
さていよいよやり方です!
リサーチの手法は大きく分けて2つ。
1️⃣定量調査
・得られるデータは「数値」
・インターネット調査が多い。ディスプレイでは情報が伝わらないものは、CLT調査(会場調査)。
2️⃣定性調査
・得られるデータは「非数値データ」
・インタビュー調査が多い。
➡︎アプローチの違いを意識して、予算の範囲で、目的に適った調査をする!
ちなみにCLT調査は「定量」
なのだけど、せっかく会場に来るから、一緒にインタビューしちゃって「定性」データも得ちゃうことも。
🪸カラーリサーチ用カラーコード
色は、人によって違うカラーに分類されたりすると、正確な統計にならない、、
Aさんはピンクと思い、Bさんはパープルと思ったりとか。。
そういう齟齬を埋めるために、カラーコードがある!
いろんな種類があるけれど、マンセル値をもとに色の分類ができる💪
【調査用カラーコード】
➡︎(一財)日本色彩研究所が開発。
➡︎PCCSの色相、トーン区分に対応。
➡︎マンセル値から調査用カラーコードへの変換は、カラーアトラスor PCCS Color Calcという集計ソフトを使う💻
[どんな時?]対象物の色彩傾向を体系的に把握したい時。調査や設計の際に色を系統的に検討したい時。
[特徴は?]色をどの程度の細かさでとらえたいかで、系統的な区分の細かさを自由に選べるところが大きな特徴!JIS系統色名とは異なり、ピンクやブラウンなど基本的な色名区分がある。
【JBCC (JAFCA BASIC COLOR CODE)】
➡︎(一社)日本流行色協会(JAFCA)の系統色名に基づいてる。
➡︎小分類267色/中分類120色/大分類40色
(大分類は「JCC40」という簡易的な調査用カラーコードがある!)
➡︎JAFCAはファッションや家電、インテリアなどマーケットの売れ筋カラーを調べてる🕵️♀️その時に使うのが、このJCC40!安いから!
📊カラーリサーチの分析ツール
【イメージスケール】
・(株)日本カラーデザイン研究所(NCD)が作った。
・3軸ある。
WARM-COOL(おおよそ暖色-寒色軸)
SOFT-HARD(おおよそ明色-暗色軸)
CLEAR-GRAYISH(おおよそ清色-濁色軸)
↑SD法で130色の調査をして、因子分析をして導かれた😌
・多くの場合は、WARM-COOL、SOFT-HARDの2軸。この2軸を用いた主な体系は3つ(3つ多くないですか←)
カラーイメージスケール(なんか竜巻みたいなやつ)
配色イメージスケール(イメージごとの配色例3つ×沢山)
言語イメージスケール(配色イメージスケールとほとんど一緒の区分。それを、より細かいワードで表現)
【DCAM(DIC Color Application Method)】
・DICカラーデザイン(株)が開発。
・特徴:色域選択法(GG法)という回答方法ができる!
⇨これができると、曖昧なイメージを曖昧なまま回答ができる🙆
⇨例えば「暖かい色は?」に対して、「オレンジ。」だけでなく、「鮮やかな赤からオレンジの辺り。」って回答ができる🙆
⇨定量的な集計もできる🙆
⇨調査用のカラーパレットからイメージヒートマップとして集計したものは、いろーんなビジュアルて可視化できる🙆
⇨あいまいなイメージを、統計により信頼のおけるデータにして活用できる🙆
⇨調査結果を分析する時に、色彩心理的観点から見る👀「信頼」の言葉の調査としてダークトーンが選ばれるのなら、心理的には硬さや重さに通じる印象がある😎
■カラー戦略■
いろんな戦略があって💗
以下を基軸にマッピングもできる!
「多様性⇔特定性」
「短期的⇔長期的」
もちろん、商品展開によって変わるけども、ひとまず一般論としてのメリットデメリットをば!
【多色バリエーション配色】
⇨24色展開のランドセルとかね🎒
⭕️他社との差別化
⭕️多様なユーザーに対応
⭕️棚を色の分だけ広く確保できる
✖️ロスが生じやすい
✖️1色1色のカラープランニングが軽視されがち
✖️全色並べられない。WEBのみなど限定的になることも💦
【アイデンティティカラー戦略】
⇨ブランドアイデンティティ(BI)とかを色で表現。ティファニーブルーとかね!💎
⭕️色でブランドが表現できる
⭕️視覚アピール力強まる⇨消費者への働きかけも◎
✖️継続展開なのでトレンドの反映が難。
✖️リニューアルで色を変えるとアイデンティティごと失う恐れ💦
【革新カラー戦略】
今までなかった!よなよなエールのパッケージとか🍻
⭕️ハマればマーケットリーダーになりやすい
⭕️停留市場のカンフル剤になる
⭕️投資費用が少なく、高い注目度を得やすい
✖️消費者に受け入れられないと色で売上が下がるかも💦
✖️消費者に馴染むまでプロモーション費がかさむかも
【パーソナライズカラー戦略】
既製品でも、個人的な価値観を反映させることができる!オーダーメイド感覚をアピールできる😎
ボディカラー、ドアカラー、容量が選べる冷蔵庫!とか。
⭕️こだわりのある消費者の満足度を高められる
⭕️同業他社との差別化⇨ブランド力UP
✖️受注から納品まで時間がかかる
✖️高価になる
【カラーコーディネート戦略】
ダイキンのエアコンとか。標準色3色、受注生産色3色の展開をしてる!
パーソナライズカラー戦略をパッケージ化、簡易化したもの。
⭕️こだわりのある消費者の満足度を高められる
⭕️パーソナライズカラー戦略よりも高度なコーディネートスキルがいらない。好みで選ぶレベルで楽しめる🙆
✖️受注から納品まで時間がかかる
✖️パーソナライズカラー戦略ほどではないが、生産管理や在庫管理、販売管理が複雑。販売計画の策定が重要に🤔
【テーマカラー戦略】
ブランドのテーマカラーで統一する!
おしゃれ家電とかよくあるよね。
⭕️全部同じ色にしたい!複数購入を促進できる。
⭕️世界観のファンが買う⇨ブランド力UP
✖️生産終了になったら。買い増しや買い替えの要望に応えられず、ブランド力が下がるかも😢
【カラーストーリー戦略】
色彩文化的な魅力✨色の開発秘話✨などのストーリーに焦点をあてた戦略。
かさねの色目のショルダーバッグとか👘👜
切手とかね!
⭕️差別化が難しい中で、価値観に訴えかけることができる
⭕️基盤が「ストーリーへの共感」であるため、価格競争に巻き込まれない
✖️ターゲットが狭いためハマらないと売れない
✖️ストーリーのプランニングやプロモーションにコストがかかる可能性も💦
【素材色戦略】
人工的ではない、素材そのもののカラーを売っていく戦略🌳
木製の食器。土屋鞄など。
⭕️経年での色変化が「味わい」となりプラス評価になる
✖️原材料費、加工費、生産効率…多方面から考えると高価💦