【色彩検定1級1次】色彩調和論
🎨色彩調和論とは
古くは古代ギリシャの哲学者たちが調和の問題の一つとして取り上げたり、など。
色彩の調和について述べられたものの総称が、色彩調和論。
🎨ジャッドの色彩調和、四つの原理
ジャッド。20世紀アメリカ色彩学会の中心人物の色彩学者。
①秩序の原理➡︎秩序立てて選んだ色は調和する。
色立体や色相環から規則的な間隔で選ばれた色と、直線、円、楕円など単純な幾何学図形で結ばれる色は秩序の原理で調和する。
②なじみの原理➡︎慣れ親しんだ配列の、典型的な色同士は調和する。
ナチュラルハーモニーとかトーンオントーンとかね!
③類似性の原理➡︎共通要素のある色の集まりは調和する。
同一色相とか、同一トーンとか。
これ、もし不調和な色なら、片方にその色を足して混ぜると、それむしろそれは不調和に見えない、としてる🤔
④明瞭性の原理➡︎はっきりした色同士は調和する。
🎨シュヴルールの色彩調和論
大きく2つに分けられる。
「類似色の調和」「対比の調和」
類似色と対比。類似色と対比。(覚えづらいので何回も言いました←
そして、その中でそれぞれ更に3種類に分かれる。
類似色の調和①単一色相における異なる色調の調和
ほぼ同じに見える色相で、
明暗や濃淡が異なる色同士は、
調和する。
(例、v8とb8。同じ黄色系でビビッドとブライト。カマイユ配色くらい似てる。)
類似色の調和その②隣接色相・近似色相による色調類似の調和
隣接する色相で、
色調も近い色で配色された色同士は、
調和する。
(例、v8とv9。同じビビットで、色相8黄色と色相9黄緑。フォカマイユくらいかな。色相は近似でトーンが同じなのが例。)
類似色の調和その③一つの主張色による調和
色相や色調が対比関係でも、
その中の一色で着色された色ガラスを透かして見ると、
全体的に支配的な色調が感じられる。
要はドミナントですね!
(例、b12とdp12とlt12とsf12。同じ緑系だけど、ブライト、ディープ、ライト、ソフト。)
対比の調和①同一色相による色調対比の調和
同一色相で、
明暗、強弱の差が大きい色同士は
調和する。
(例、明度差の大きい同一色相配色。p16+とdk16のような。同じ青系だけどペールとダーク。)
対比の調和②隣接色相における色調対比の調和
隣接色相で、
明暗、強弱の差が大きい色同士は
調和する。
(例、明度差の大きい隣接色相配色。dkg4とv5のような。色相は隣接の4赤みのオレンジと5オレンジ。トーンがダークグレイッシュとビビッド。)
対比の調和③色相対比を増大するように選ばれた色相調和
大きく離れた色相で、
色調も色彩の対比を増大するように選ばれた色は
調和する。
(例、補色色相配色とかね!たとえばlt14+とdk2。色相差12で補色になり、更にライトとダークでトーンも大きく離れてる。)
🎨ルードの色彩調和
ルードといえばナチュラルハーモニー。
ただこれは後からつけられた名前で。
本の中で色相の自然連鎖を述べていたのが元。
もしくは色相の自然序列。
またまたもしくは色相の自然な明度比。
ともいう。
いわゆる代表的な絵の具の明度を比べたときに、黄色が1番明るくて、青に向かってどんどん暗くなると。
それが自然なんだと。
PCCSでも重視されてる🙆♂️
🎨オストワルトの色彩調和論
「調和は秩序に等しい」とは、オストワルトの言葉。
ジャッドの分類では秩序の原理になる。
ちなみにジャッドは、オストワルトの原理を最も高く評価し、全ての原理に優先させてる(全てってすごい🕺)
オストワルトは等色相三角形▶️
全てが共通の色相をもつと言う、「共通要素の原理」に従って配列。(だから全てってすごいって😂)
等白系列、等黒系列、当純系列。どこをとっても、規則的な間隔で選ばれた色同士!
ちなみにこの等純系列は物体表面の明暗にも見られるので、シャドウシリーズとも呼ばれる。
これはジャッドのなじみの原理にあたる。
(物体表面の着色が苦手な画家がいたら、オストワルトの等純系列に従うといいよ!って言えばいいのね(そんなシーンないけど←
そしてこのオストワルト色空間の中で、直線、三角形、四角形、円弧などで規則的に結ばれた色は共通性があって、調和する🙆♂️
🎨イッテンの色彩調和論
イッテン…スイスの美術教育者で、ドイツの総合造形学校バウハウスの教授。
「個人の好みによって調和か不調和かを決めずに、客観的に見るべきである!」と言い、色んな持論を展開\\\\٩( 'ω' )و ////
イッテンの色相環!
絵の具の混色に基づいてる。
まず基本の赤・黄・青で一次色。
それぞれを混ぜて橙・緑・紫の二次色。
更に一次色と二次色を混ぜて6色の三次色。
➡︎全部で12色の色相環。補色関係にある色は調和する。
イッテンの色立体!
球体。上が白、下が黒。
この立体をもとに、ダイアードI、トライアド△、テトラード□、ペンタード(五角形がないっ)、ヘクサード(六角形もっ)を、色空間における幾何学図形として示した。
イッテンの面積比!
色の割合で調和が取れるのは
【黄3:橙4:赤6:紫9:青8:緑6】
🎨ムーンとスペンサーの色彩調和論
1944年に連名で発表👯♂️
理論構成の明快さと、数値化・法則化したことで一躍有名に!
調和の条件は2つ。
①配色される二つの色の差があいまいでないとき
②色空間の中のそれらの色を表す点が、単純な幾何学的図形で関係づけられるとき
不調和の関係としては、
同一でも類似でもない、微妙な差を「第一不明瞭」
類似とも対比とも言えない中途半端な差を「第二不明瞭」
微妙で半端は🙅♀️ってこと。
美しさの評価得点=美度。
「秩序の要素」と「複雑さの要素」
で、割り出せる。
美度は大きい方が良くて、0.5以上で調和してるといわれる👱♀️