【色彩検定1級1次】色彩心理〜色知覚の複雑性〜
■色の見えの変化■
3級や2級で習った対比や同化、錯視などがそう。
光の物理的な特性と、色相や明度、彩度との関係…
単純じゃないですね🙄🌀
1級では、光と色の複雑な関係性を示す代表的な事例を、5つ学びます!
🌊ベゾルト–ブリュッケ現象➡︎光の強さが変わると、色相が変化して見える!😲
19世紀に別々で研究してた2人の学者の名前から👥
2級で学んだナチュラルハーモニーがこれ。
暗いときには黄緑や橙に見えていた単色光。
⇨同じ波長のまま明るくすると、黄の感覚が強まり黄に見える🟨!
⇨反対に、明るい橙の光を暗くすると、黄みが弱まり赤に🟥明るい黄緑を暗くすると緑になる🟩
そんな感じで、光の強度が強い(明るい)と、黄と青の波長の範囲が広くなる。逆に光の強度が低い(暗い)場合には、赤と緑の範囲が広くなる。
これが、ベゾルト–ブリュッケ現象!
ちなみに、光の強さが変わっても、色相が変わらない色もある。
その色相➡︎不変色相
その波長➡︎不変波長
バーディによる初期研究だと、青(474nm)と緑(506nm)と、黄(571nm)。
その後の研究だと、スペクトルに含まれない紫みの赤も、不変色相および不変波長と、いわれてる!
🍭アブニー効果➡︎色光の純度を変化させると、色相も変化!😵
20世紀初めに定量化して測定した研究者の名前から。
例えば紫みも緑みもない青の単色光に。
明るさを一定に保つようにしながら白色光を混ぜていく。
そうすると、青👉薄紫👉ピンクと変化する❗️
※ちなみに。黄(577nm)は、純度が変わっても色相の見えは変わらない🙆
🦜ヘルムホルツ–コールラウシュ効果➡︎物理的な光の強さ(輝度)が同じでも、純度(物体色の場合は彩度)が変化すると、色の明るさが変化して見える現象!
19世紀にヘルムホルツが指摘。
20世紀にコールラウシュが実験で確かめた。
・光源色でも物体色でも生じる現象。
・等明度面を並べると分かりやすい。同じ明度なのに高彩度色の方が明るく感じる。
・光源色はB/L比として表される。有彩色の輝度L(ルミナンス)に対して、その光と等しい明るさに感じられた、無彩色光の輝度(透過輝度)Bとの比をとったもの。
➡︎光源色におけるヘルムホルツ–コールラウシュ効果は、B/L効果とも呼ばれる。
B/L比をxy色度図にすると、なんか指紋みたいな←
効果が強いのが青、紫、赤紫。
黄色は比較的効果が弱い。
🩱ヘルソン–ジャッド効果➡︎色順応による物体色の見え方の変化を、最も劇的に表す現象!
・心理学者ヘルソンが、色彩学者ジャッドの協力を得て発見。
・日常ではあまり体験できない。。(有彩色の照明光に、たった5%程度の白色光が混ざるだけで、効果が消えちゃうので。。)
高彩度の有彩色の照明下で十分な色順応を行う
↓
明度の違う灰色の色票を重ねて観察。
↓
背景の灰色より明度の高い灰色は、照明してる色光の色相に見える。
↓
明度の低い灰色だと、背景の色票が照明光の「補色」を帯びて見える。
🌺ハント効果とカラフルネス➡︎暗くなると地味に、明るくなると派手に見えるよ!
・照明光の照度が、物体の色の知覚的な鮮やかさに影響を及ぼす!
・暗いと無彩色に見えたりする。
・輝度が高くなるにつれて色味が強く感じられるような色の鮮やかさのこと➡︎「カラフルネス」
クロマ(彩度)と似てるけど、クロマは物体色自身の知覚属性。
カラフルネスは照明光を含んだ物体色の知覚特性。
■ものの前の安定性■
👬恒常性➡︎安定的にものを見てるよ!
遠くにいる人が小さく見えるけど、小人とは思わない。
遠くの車もミニカーとは思わない。
そんなシステムが内蔵されている!
🌝明るさの恒常性➡︎明るさが変わっても色まで大きく変わって見えない!
白い紙。ライトに照らされて白。
電気を消しても灰色の紙には見えないね。
色の恒常性の一部と考える事もできる🙆
面色にはこの恒常性は生じない⛅️
だから紙に小さな穴を開けて面色のようにそのものを見た時。
紙越しでは働くはずの恒常性の働きが、起きない!
なので照明光によって、明るさは変化する!
🦾ゲルプ効果➡︎視野の中に反射率の異なる対象が複数あれば、明るさの恒常性がはたらくよ!
これも変態的な実験だなと思いますが←
薄暗い部屋の中に👻
黒い円盤を置きます⚫️
そしてその円盤の表面だけを、スポットライトで照らす!!🚿
周囲には一切光を当てません!笑
その状態で照明光を強めていくと、円盤はだんだん明るく見える⚪️
でもこの円盤の前に、白い紙切れを置くと、その紙は白。円盤は黒。に見える(´⊙ω⊙`)
どれだけ照度を上げても、円盤は黒に見え続ける(´⊙ω⊙`)
これがゲルプ。
明るさの恒常性がはたらいてる。
ちなみに前に置くのが灰色の紙だと、円盤はより明るく感じる🤗